洗面化粧台についてご理解ください

洗面化粧台には、木質・金属・樹脂など様々な素材が使用されています。それらの素材は、個々の性質を持っており、日常生活におけるご使用状況や環境、また期間などにより、製品に起こりうる現象があることを認識していただくとともに、使用方法についても注意や配慮が必要であることをご理解ください。

変色

ボウル・カウンターの変色

石けんカスや水あかなどの汚れは洗剤により洗い落とすことができますが、黄ばみやシミのような変色は落とすことができません。これは、黄ばみやシミの原因となった成分がボウルやカウンターの表面に付着した後に内部に浸透してしまったものです。
黄ばみ・シミとなりうるものとしては、うがい薬や毛染め剤などが挙げられます。うがい薬は、その成分であるヨウ素が要因となります。毛染め剤についても、これに含まれる染料が要因となります。これらは、樹脂系の素材に浸透する性質を持っており、付着すると表面に留まることなく時間と共に浸透していきます。
付着してもすぐに拭き取る・洗い流すなどすれば問題はありません。また、付着の時間が短いほど浸透は浅いので、変色の状態も軽度となり、除去することも可能となりますが、長時間放置すると浸透が深くなり、除去できなくなります。

うがい薬や毛染め剤の付着は、ボウル・カウンターだけでなく、他の樹脂部材についても同様に影響を与えますので、ご注意ください。

鏡の変色

上記のうがい薬や毛染め剤は、鏡への付着にも注意が必要です。特に、くもり防止加工のある鏡については、これらが付着し変色すると、除去できなくなります。

これとは別に、鏡の隅から黒っぽく変色することがあります。
鏡は、透明ガラスの裏面に銀膜が作られたものですが、この銀膜が湿気により腐食し、徐々に黒っぽくなって現れてきます。これは、一般に「シケ」と呼ばれるもので、シケが発生すると除去できません。
鏡は、製造時に防湿加工されていますが、水濡れしやすい箇所や長期の使用により「シケ」が発生することがあります。普段より、鏡に付着した水分をこまめに拭き取るようにしてください。

鏡の欠け

鏡の欠けにご注意ください

鏡の端部は、欠けやすい箇所です。
欠けは、自然に発生するものではなく、鏡に何かを当ててしまった際に発生するものです。
特にミラーキャビネットは、化粧品やガラスコップ、その他洗面用品などの小物類の収納に使用されており、それらの出し入れ時に、不意に鏡の端にぶつけてしまうことで欠けが発生してしまいます。
中でも、ガラスや金属でできているものには十分に注意が必要です。

照明の「チラつき」

「チラつき」について

照明機器の蛍光ランプが、点灯中に細かく点滅しているように感じる状態が「チラつき」です。
これは、照明機器の異常ではなく、使用する周辺の環境によるものであることをご理解ください。

「チラつき」はなぜ発生するのか

蛍光ランプがチラつく要因としては、下記が挙げられます。

  • お住まいの地域の「電気周波数」が正しくセットされていない。
    ⇒ お住まいの地域の周波数をご確認のうえ、正しくセットしなおしてください。
    周波数の切替箇所については取扱説明書にてご確認ください。
  • 照明機器に入っている電源の電圧が下がった。
    ⇒ 他の電気製品の使用や、地域に供給される電力の電圧変動などの影響が考えられます。
  • 冬場、照明機器の周囲が低温状態になっていることで、蛍光ランプの放電が不安定になっている。
    ⇒ 暖房などにより、周辺温度を上げるようにしてください。

樹脂部材の割れ

ミラーキャビネットの割れ

洗面化粧台のミラーキャビネットで、「何か物を当てたり叩いたりせず自然に割れてきた」といった事象が起こることがあります。棚・トレイ、扉、コンセント周辺などいたるところで割れが発生することがあります。しかしながら、これらが何もなく自然に割れてくることはありません。そこには、必ず割れが発生する理由があります。

樹脂部材の割れはどうして発生するのか
樹脂製の部材には、樹脂の種類によっては、薬品が付着し内部に浸透して、そこに応力が加わることで、樹脂部材に亀裂が発生し割れとなる現象が起こるものがあります。
洗面化粧台のミラーキャビネットには、キャビネット本体のほか、収納棚・トレイ、扉の手掛け部など、樹脂製の成型部材がいくつも使用されているものがあります。
また、洗面化粧台では、日常的に化粧品類や洗剤類を使用されるのが一般的ですが、これらには、溶剤・油分といった樹脂を弱くさせる成分を含んだものがあります。
樹脂部材に、化粧品・洗剤などが付着したまま長時間放置されると、その含有成分により樹脂の劣化が進みます。劣化箇所に扉の開閉などの操作力や他の外力などが加わることにより、割れが発生します。
樹脂部材の割れを防ぐには
割れてしまった樹脂部材を直すことは出来ません。修理としては、キャビネット本体ごと交換となり、その費用は高額になります。
日頃から化粧品類や洗剤類の取扱いや保存には十分にご注意ください。
  • 使用後保管・収納の際は、キャップをしっかり締めること。
  • 使用後は、しっかり手を洗うこと。付着した状態で、樹脂部材に触れない。
  • 容器に漏れ・垂れがあれば、しっかり拭き取ること。
  • 樹脂部材に付着していたら、すぐに拭き取ること。
  • 化粧品や洗剤は、他の部分への垂れを避けるためにも、なるべく下の段に収納する。
また、不意に付着た場合には気づかない場合が多いと考えられるため
  • キャビネット、棚・トレイなどは普段よりこまめにお手入れすること。
が重要となります(「日頃のお手入れ」をご参照ください)。

◎イラストや写真はイメージです。製品によって部品の形状や仕様は異なりますので、ご了承ください。