内装部材についてご理解ください

内装部材には木質・金属・樹脂など様々な素材が使用されています。それらの素材は、個々の性質を持っており、日常生活におけるご使用状況や環境、また期間などにより、製品に起こりうる現象があることを認識していただくとともに、使用方法についても注意や配慮が必要であることをご理解ください。

扉の反り

扉の反りはどうして発生するのか
木を原料とする木質材料(合板、パーティクルボード、MDFなど)を加工して作られた扉は、空気中の水分を吸収・放出することにより、伸び縮みする特性があります。この空気中の水分の吸収・放出は、扉の周辺の温度や湿度などの環境条件の変化に応じて発生する自然現象です。特に扉の室内側と室外側の環境条件が大きく異なる場合に「反り」という現象が発生します。

反りの発生の抑え方

ご使用の環境や設置場所によって「反り」の発生をできるだけ抑える方法として、次のことにご注意ください。
1.エアコン、暖房機器などをご使用の際は、扉に熱風・熱気が直接当たらないようにしてください。
2.夏場の冷房、梅雨時の除湿、冬場の暖房により、室内と室外の環境条件の差を大きくしないようにしてください。
3.扉に直接日光が当たる場合は、窓辺にカーテン・すだれなどを設けて日光を遮ってください。
なお、発生した「反り」は室内側と室外側の環境条件を近づけることによって小さくなることがあります。

部品の劣化・磨耗

製品の長期使用による劣化・摩耗

扉の開閉のように製品が可動するものには、それを作動させる部品があります。作動する際は、常にその部品には扉の重量や操作による力が加わっています。これら部品は、もともとそれらの力に耐えうる性能を持っているものの、長期間の使用により部品の劣化や摩耗が進み、徐々にその性能が失われていきます。
製品の使用頻度や環境でもその劣化や摩耗の度合いは異なりますが、これらの部品は消耗品であることをご理解ください。

劣化・摩耗による故障の予防
部品の劣化・摩耗を軽減させるには、下記の事項が重要となります。
1.日頃からお手入れをしっかり実施すること。
2.異常に気づくためにも定期的な点検を実施すること。
そのためにも、お手入れ・メンテナンスガイドの「日頃のお手入れ」や「自分で点検」の内容をよくご理解ください。
また、動きの悪さや摩耗具合が気になったら、施工業者に相談し、場合によっては部品の交換を行うことをお勧めします。

表面の変色・退色

内装部材の表面仕上げについて

内装部材の表面は、化粧紙貼り・オレフィンシート貼り・塗装仕上げなど様々です。それぞれで表面の色柄の表現や質感などの違いがあり、またご使用箇所や用途によってもそれに合わせた表面仕上げ方法が選ばれています。
それらは一定の耐久性能をもっており、日常の温度や湿度の変化にも耐えうるものとなっています。しかし、日々の生活環境(日光や照明)により、色の変化は起こります。特に紫外線は表面仕上げ材の変色・退色を発生させるものであり、日光が当たりにくい場所でもその影響は受けます。
それぞれの表面仕上げ材には紫外線による変色・退色を防ぐための成分が含まれていますが、あくまで軽減させるためのものであり、どの表面仕上げ材も程度の差はあるものの変色・退色は起こるものであることをご理解ください。

してはいけないこと

粘着テープや両面テープでポスターなどを貼らないでください
テープをはがす時に、表面を傷つけたり、シートはがれが発生する恐れがあります。
製品に水・油・殺虫剤などが付着しないようにしてください
表面がふくれたり、シミ、変色・変質などが発生する恐れがあります。
※シンナー、アルコール類も同様です。
表面が高温・高熱にならないようにしてください
暖房機器などの熱風・熱気が直接当たると、変色や変形、変質が発生するおそれがあります。
また、タバコやアイロンなど高熱のものが直接触れると焦げが発生します。